レッスンを欠席した場合、月謝は安くならないのですか?
基本的にはなりません。
友人のピアノ講師が以前こんなことを話してくれたことがあります。
「1回欠席した生徒が、きっちり月謝の4分の3の金額を持ってきた」
これには驚きましたが、まだ若かった私には勉強になる話でした。
ネットにも書いてあるのを見たのですが
「1ヶ月丸々休んでも月謝を払わなければならないのか」
「月1回しか行ってないのに月謝は払うべきなのか」などなど。
確かにそう思うのもわかります。ただ、一対一の習い事の場合にはそう簡単な話ではないのです。
YAMAHAさんなどの大手では振込になっているので、理由はなんであれ規約通りに支払わないとならないはずです。ここは生徒さんも納得いくようなのですが、個人教室になるともう少し「柔軟に」考えてもらえるのでは・・・と思うようです。
確かにそういうこともあるでしょう。
実際私がそうです。
お月謝は1年間トータルで考えていらっしゃる先生が多いです。
はっきりとした「1回30分◯◯円」のようなチケット制ではありません。
おおよそが「年に◯回」などと決まっています。
例えば年に40回で、1回のレッスンが30分で月謝が7,000円だとしたならば、
30分×40回=1200分
7,000円×12ヶ月分=84,000円
という計算になります。
つまり、生徒さん側は先生の1年間の1200分を84,000円で独占するということになるのです。入会すれば、その先生はその曜日の決まった時間を空けます。
教えてもらった時間に支払う、というのではなく、
先生の時間そのものに支払う、と考えれば納得いくでしょうか。
金銭の問題は一度揉めるとなかなか厄介なもので、お互い後味の悪い思いをします。
ですので、やはりここは最初に先生がきっちり言っておくべきだと思います。
私の場合は最初にこのように言います。
「年間◯◯回になっていますので、月に4回の月もあれば3回の月もありますが、お月謝は同額納めていただいています」
「講師側の都合で休む場合は振替は当然しますが、生徒さん側のご都合でお休みの場合はお互いの都合が合えばしますが都合がつかない場合は諦めて下さい」
と、ちょっと強めに言って、実際は緩かったりします。
では1ヶ月丸々休む生徒さんについてはどうするかというと、私はいただきません。
例えば、旅行やらお家の事情やテストやらでどうしてもレッスンの曜日と被って、今月は無理だから1ヶ月休むという方がいないからです。
生徒さんはなんとかしてレッスンに行こうと、空いている日に振替できないかと前もって連絡をくれます。
1ヶ月本当に休む方の場合は、うちの教室の場合なのですが、
●病気や怪我で入院する
●親の介護(大人の生徒さんの場合)
等という、都合の付けようがない大変な事情の時くらいしかありません。
しかも1年に1度あるかないかくらいの頻度なので、単純に私の「心苦しい」という気持ちのみからいただかないだけです。
ただ、どこの教室もうちのようにゆるい訳ではないでしょうし、生徒さんが来ようが休もうが先生はその時間を空けているわけですから、その時間にお金が発生しているんだと思って納得していただけないでしょうか。
もしお月謝をいただかない先生の場合など
「ラッキー♪ 得しちゃった☆」
ではなく、感謝の気持ちを持って旅行の手土産一つお渡しするだけでもその後の関係は良好になるのではないかと思います。
長いお付き合いになると思いますので、お子さんのためにも先生と良い関係でいられると良いなと願っています。