「8分の6拍子ってよくわかりません」
これででつまづく人は結構います。
一言でいうと
「一小節に8部音符が6こ分ある!」
ということなのですが、ピンと来ませんよね。きっとこれで悩んでいる人は何かしら読んだり、説明を受けているのではと思っています。
それでもわからないから困っているのですよね。
拍子には単純拍子、複合拍子、変拍子があって、8分の6拍子は「複合拍子」になるわけですが、こんな事言われても子供達にはピンとこないわけです。
もうね、4分の3とか、4分の4とか一度忘れましょう。乱暴だけど。
一度頭をまっさらにして、初めて音符を習う場面と仮定しましょう。
♪がたん、です。
名前は八分音符といいます。
♪♪♪で、たんたんたん
拍子記号は8分の3拍子といいます。
まずこれで慣れましょう。
うちでは8分の3、8分の6拍子が苦手な子にはこういう水色の画用紙にリズムを書いて、ひたすら慣れてもらっています。
分母が8の時は水色というのを一貫させてます。
もう何も考えず、説明もせず、♪がたん、♩がたーあー
ある程度色んなパターンで8分の3に見慣れてもらい、そしてリズムを打ったりして体感してもらってからじゃないと、いくら言葉で説明してもピンときませんし、聞いてもくれませんし、幼児なんて寝てしまいます。
とにかく「下の数字が8の時は青い表で考える」とだけしています。このルールだと幼稚園児でも理解できる子はいます。
そして8分の3拍子でひたすら慣れてもらってから真ん中の小節線を除くと8分の6拍子になります。
今まで4分の3や、4分の4は四分音符♩を一拍としていたのに慣れている子は、八分音符♪が一拍となることで混乱する子が結構います。
ぴちち教室では、分母が4(白)、2(黄)、8(青)で色分けして簡単な表を作っていますが、リズム練習の時に4分の4なら白い表をみる、2なら黄色い表をみる、ということをしてもらっています。
ただ、「これは8だからあおー、ん。♪がたんのやつね」となる幼児は全員ではありません。これができる小さい子はほぼ90%算数が得意です。(ぴちちデータによる)
反対に、「8は青ってわかるけど、こんがらがる・・・」となる小学生高学年の子は算数が苦手な子が多いです。
XをYとするとか、aを1として考えるとか代入が苦手です。
先日小学6年生の子が8分の6が苦手ということで、色々と説明してました。
例えば彼女はりんごが1個、パイナップルが一個、バナナが一本、というのは絵をみればわかります。
じゃあ例えば、Tシャツの絵を描いてみせるとこれは一枚だとわかるのですが、Tシャツをちょきちょき切って半分の絵を見せた場合、半分のものを1として考えることができないわけなんです。
「Tシャツを半分にしたものが1枚」
ここがわからない。
私もこの感覚がとてもよくわかるので、わからない子の気持ちがわかります。どう説明されてもしっくりこないのです。ただなぜか私の場合は音符に関してだけの理解はあったので8分の6で困る事はありませんでしたが、数学で困る事は沢山ありました。
算数までならなんとかなったのですが、数学はめちゃめちゃでした。
算数と楽譜はわりと関連があります。なので、ドリルを見てみるとその子が算数が苦手とかテストではこういうことで点数がとれないタイプだとか割とわかるようになりました。
8分の6拍子がわからない場合はまずは8分の3を徹底的にやってみよう!
その時だけじゃなくて継続的に沢山リズムを打って、ひたすら慣れよう!
結局これが遠いようで一番近道だと思っています。